ガン闘病の日々のきろく

サソリとカメの振り返り日記 EP.5 家族専属管理栄養士 降臨。布教編。

落ちこぼれの管理栄養士だけど、家族のためにこの知識をフルに使おうと家族に知識定着のための布教活動をしていた。姉のために自分がその時できる限りのありとあらゆる手を尽くした。

前回までのあらすじ

家族5人での生活。休日は子どもの頃のようにドライブ!あっちに行ったりこっちに行ったり、赤ちゃんいるのに小樽から函館まで行ったりして。日常生活は赤ちゃんのお世話に慣れてきたものの、社会に属していないせいか不満や不安もあるわけで。私が姉のために選んだ選択は間違っていないと思ってる。

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管理栄養士の自分ができること

治療のための栄養指導経験がない私でも、一応大学や社会に出てから学んできた知識だけはあったので、それを活かして何かできないかと考えていた。姉が帰ってくる前に、読み漁った本の中から見つけたのが「食事療法」

人の体は食べたものでできている。

自宅でできることならこれしかないと思い、勉強して姉の体調を見ながら少しずつ実践していった。

それと、親とは違う身近な存在の妹として、親には言えないことでも、愚痴でも何でも話してもらってストレス溜めないようにしようぜと伝えてあった。実際に、普段から(特に子育て関連で)ちょっと嫌なことがあったりすると、二人で公園で愚痴の言い合いをしたりすることもあり。

二人で始めたハンドメイドショップ(ネット)や、民泊を始めてみようかと、企画を話したりすることもあり、すごく楽しそうに考えて話していた。

時には険悪になったこともあったけど、言いたいことを言い合える仲って、やっぱり良かったなと思う。

もちろん、家族仲は良好でした。そうじゃないと一緒に暮らせない。親と少し喧嘩したこともあったけど、逆に我慢せずに伝えることも大切だって思った。

伝えないと伝わらないもんね。

知識定着のためにしたこと

病気がわかった時点から、主に本から情報を集めていた。

・読書

・ネットで情報収集

・医師や治療に関して質問できるサービスの利用

ネットはTwitterや治療日記などで、生の声がわかるのがメリットだと思う。ただ、根拠がはっきりしていないものもあるので、あくまで参考程度にして見ていた。

*布教活動

前回書いたように冷蔵庫にニュースレターを掲示

・日常会話の中に組み込む

あんまりゴリゴリに講義するとかはせずに、日常の中でテレビやニュースを見るように、ご飯時とかに「がん細胞には生姜がいいみたいよ」と伝えるようにしていた。その方が結構覚えてもらえる。両親は仕事をしていたので、腰を落ち着けて話をする時間といえば、ご飯の時間か夜くらいだったので、丁度よかった。

私が買って読んだ本をおすすめするも、読む時間がないため要約して伝えてということで、失敗。

本人の意思

さて、姉本人はというと、がんになったことに加えて離婚問題、ムスメちゃんの将来のこと、お金のことなど、悩みもたくさんあったでしょう。

本人はなんとしても病気は治したい、そしてまた仕事したいと言っていた。

でも、見ていた感じとしては、ムスメちゃんのために少しでも多くお金を残してあげたいという意思を強く感じた。

治療に関しては、強い吐き気と倦怠感、全身の浮腫、薬によって変わる食欲で、体型も大きく変わってしまい、本人なりに苦しかっただろうに、明るく振る舞っているようにも見えた。いや、元々明るい人だけど、長女気質で甘え下手なので、やっぱり我慢していたと思う。

抗がん剤治療中は、面会できる期間(コロナ前)は叔母が食べ物持ってきてくれたり、面白い話をして笑かしてくれたおかげで、楽しく過ごしていたようだった。面会できなくなってから、薬が変わったのもあって、副作用に苦しんでいたようだけど、頑張っていた。

治療が終わって家にいる期間は、好きなことやムスメちゃんとの時間を大切にしていたので、私からはあまりがんに関することや暗くなるような話題は振らないようにして、楽しく過ごしてもらおうと意識していた。

レシピ本を買うも、実践が難しかった

主に野菜スープを摂るとか、加工食品は摂らないようにするなど、毎日続けるには経済的にも難しいことが多く。

カメ
カメ
無農薬野菜とか、加工肉はだめとか、基本的に単価が高いものばかり。

そして、私が夕飯を作れない時は、母独自に作ってしまうのでちょっと野菜が足りないこともあり、私も子どもの世話をしながらのため、超時短料理のためやっぱり実践が難しかった。そして、姉の調子が悪い時はあんまり食べられないこともあった。

自宅でのケアも本人次第

結局、本人がやる気になって始めたことが長続きするし、効果も期待できるもの。

だって、人に言われてやるのと、自分が必要だと感じてやるのとでは気持ちの入り方も違うし。

私が「抗がん剤が効かなくなっちゃうから今からならんと!」と一人で騒いで色々と布教していたけど、本人の様子がそこまで危機を感じない状況だったのもあって、あんまり聞いてもらえなかった。それに、試してみないと効果はわからないものもあったし、個人差があると言われればもうやってみるしかないものも多かったから。

私の言葉を信じて、サプリメントや食事法をやってくれたものもあったけど、危機感の温度差が私と姉とでは違っていたように感じた。

姉の体調が悪くなってから、やっと姉も身体のことを自覚したように見えたけど、そんな状態で強く言えるはずもなく。私もその頃は「無理しないで、できる時に好きなことしよう」としか言えなかった。

何かを強要するのは、効果も期待できないし確証もなかったから、強く言えなかったのもある。

がんって症状も人それぞれで、がん治療に正解がないのも原因だと思うのね。

色々調べてわかったことだけど、本でもネットでも良いことばっかりでダメだったことはあんまり載っていない。

がんになった原因がわかったところで、進行した病状や腫瘍をなくす方法は医療の分野になるから下手なこと書けないだろうし、日本の医療が西洋医学中心なこともあって、根本治療がそもそも主流にないことも、正解に辿り着けない原因かもしれない。

カメ
カメ
調べれば調べるほど、正解が遠ざかっていくような気がして、正直絶望した。

でもなんとかしたいと思って、できることはやっていったから、何回も言うけどもうこれ以上はできなかったと思う。

一番大切なのは本人の意思。家族はあくまでサポートするのみ。痛みも思いも、その人にしかわからないから。

ABOUT ME
せんば千波
管理栄養士として委託会社、障がい者施設を経験。仕事でのメンタルブレイクをきっかけに好きなことをしようと心に決め、働き方、生き方について分析、学習するようになった。心と体の健康を追求し、言葉と音楽の力を信じて生きている。物語ゲーマー、旅と料理が好きな健康オタク。